状況

Oさんは過去数年間にわたり男性との間で不貞関係となっていましたが、Oさんの行動を怪しんだOさんの夫が調査会社に不倫の調査を依頼したことで、Oさんと男性の不倫がOさんの夫にバレてしまいました。

その後、Oさんの夫は男性から慰謝料を獲得したのですが、Oさんの夫が男性に慰謝料請求をしたことで男性の妻も不倫の事実を知ることとなりました。 そして、男性の妻は弁護士に依頼した上で、Oさんに対し慰謝料として400万円を請求してきました。

上記請求に対し、Oさんは、慰謝料をできる限り減額したいと考え、男性の妻の弁護士との交渉を当事務所にご依頼されました。

弁護士の活動

弁護士は、相手方の弁護士に対し、Oさんが謝罪の意思を持っていることを伝えた上で、慰謝料として50万円までであれば支払可能であるとの回答を行いました。

当初、相手方の弁護士は、Oさんらの不倫が長期間にわたるものであることや男性夫婦の婚姻期間が数十年と長期に及ぶことを理由に慰謝料を400万円から減額することを拒否し続けていました。

しかし、当事務所の弁護士が、Oさんらの不倫が男性夫婦の関係性にほとんど影響を与えていない点や近年の裁判例の傾向を指摘した上で交渉を続けた結果、最終的にはOさんが相手方へ60万円を支払うとの条件で合意することができ、慰謝料340万円の減額に成功しました。

また、当事務所の弁護士が、相手方からの回答に対し、全て数日以内に書面で回答を行ったことで、全体で10通以上の書面のやり取りを行ったにもかかわらず2か月以内に不倫慰謝料の問題を解決することができました。

ポイント

１　減額のポイント

慰謝料減額の交渉をする場合、自身に不利な事情がある場合でも自身に有利な事情を発見した上、戦略を練り、これを法的に主張していくことが重要です。

不倫慰謝料の金額は夫婦の婚姻期間の長さや不倫期間の長さ等を考慮して判断されますが、今回の場合、相手方夫婦の婚姻期間は数十年と長期にわたっていた上、不倫期間も長期と評価されうる状況であったためOさんに不利な事情が存在する状況であったといえます。

しかし、本件ではOさんに有利な事情、すなわち相手方夫婦がもともと不仲であったことやOさんらの不倫関係が判明した前後で相手方夫婦の関係性が変わっていないことを指摘するなどして慰謝料の減額を求めた結果、慰謝料を400万円から60万円まで減額することができました。

２　交渉開始から解決までに要する期間

不倫慰謝料の交渉に要する期間は交渉相手の対応次第でも変わりうることから一概にどの程度の期間を要するかを述べることはできないものの、交渉を開始してから合意書を締結するまでに数か月から約半年程度かかることも少なくない印象です。

しかし、慰謝料を請求された方としては、慰謝料をできる限り減額したいというご希望と同時に、問題を早期に解決して精神的ストレスから解放されたいというご希望があることが多いと考えております。

そこで、当事務所では、最善の解決内容を目指すと同時にできる限り早期に紛争を解決することを目指しており、各種ソフトウェアや即時性のある通信サービスを導入した上、弁護士がスピーディな対応を行うよう努めています。


※掲載中の解決事例は、当事務所で御依頼をお受けした事例及び当事務所に所属する弁護士が過去に取り扱った事例となります。