【e内容証明】配達証明を紛失!再発行の方法と郵便局で断られた時の対処法を弁護士が解説
Question
e内容証明(電子内容証明)を発送したのですが、しばらくして配達証明書を紛失したことが判明しました。
e内容証明の配達証明書は再発行できますか?再発行できる場合、どのような手続を取ればよいですか?

Answer
e内容証明の配達証明書を紛失した場合でも再発行は可能です。 差出日から1年以内であれば、以下のものを持参して最寄りの郵便局窓口で手続きできます。
・e内容証明の「書留郵便物受領証(お客様控)」
・手数料 480円
ただし、郵便局の担当者によっては手続きに不慣れな場合があります。その際の対処法も本文で詳しく解説します。
1 配達証明の再発行方法(通常の内容証明の場合)
日本郵便のWebサイトによれば、内容証明郵便の差出後に配達証明を請求する場合、発送後1年以内に内容証明を差し出した郵便局で差出時の受領証を提示すれば配達証明を発行してもらうことが可能です。
ただし、発送時に配達証明を付ける場合の料金が350円であるのに対し、差出後の配達証明の料金は480円となっている点は注意が必要です。
関連リンク:配達証明|日本郵便のWebサイト
2 e内容証明の場合はどうすればよい?
e内容証明は、新東京郵便局の電子内容証明システムで引き受けがなされます。
そのため、配達証明を再発行する際に、差し出した郵便局に差出時の受領証を提示しなければならないとすれば、地方から郵便を発送した場合でもわざわざ新東京郵便局へ行かなければならないことになります。 この点について、e内容証明の場合、最寄りの郵便局で差出時の受領証を提示した上、e内容証明の配達証明の再発行を行いたいと伝えれば配達証明の再発行が可能とされており、不都合が生じないよう配慮がなされているといえます。
書留郵便物受領証を紛失した場合は再発行できる?
配達証明の再発行に必要な書留郵便物受領証については、再発行されていません(2025年6月10日時点)。
そのため、書留郵便物受領証を紛失してしまうと配達証明の再発行ができなくなりますので、受領証については紛失しないよう注意が必要です。
3 【重要】郵便局で「できない」と断られた時の対処法
上記2のとおり、e内容証明の配達証明は最寄りの郵便局で再発行の申請を行うことができます。
しかし、実際に最寄りの郵便局でe内容証明の配達証明の請求をすると、「集配郵便局ではないため受付できない。」と言われることがあります。
これは、郵便局の担当者が、e内容証明の配達証明の請求を各郵便局で受け付けていることを把握していないことが原因ですので、窓口で「最寄りの郵便局で手続ができるはずなので、調べて欲しい。」と伝えていただければ担当者が本部に電話等で聞いた上で、手続を行ってくれるはずです。
4 (ご参考)そもそもe内容証明(電子内容証明)とは?
e内容証明(電子内容証明)とは、インターネット上で内容証明郵便を発送できるサービスです。
内容証明郵便を発送する場合、通常は所定の様式を満たした文書を郵便局へ持参した上で、内容証明郵便として差し出す必要がありますが、e内容証明はインターネットを利用することで自宅やオフィスなどから内容証明郵便を差し出すことが可能です。
また、e内容証明には以下のようなメリットもあります。
・e内容証明の方が郵便料金が割安となる場合がある
・通常の内容証明郵便は郵便局が開いている時間しか差し出せない一方、e内容証明は24時間差出可能。
関連リンク:
・e内容証明(電子内容証明)|日本郵便Webサイト
・内容証明 ご利用の条件等|日本郵便Webサイト
※本記事では「配達証明の再発行方法と郵便局で断られた時の対処法」について解説いたしました。
しかし、実際の事案では個別具体的な事情により法的判断や取るべき対応が異なることがあります。
そこで、法律問題についてお悩みの方は、本記事の内容だけで判断せず弁護士の法律相談をご利用いただくことをお勧めします。