状況

夫が医療従事者との間でいわゆるダブル不倫の関係にあることが分かりました。

夫は過去にも同じ女性と不倫関係にあったのですが、夫と女性がOさんに対して交際を解消する旨の約束をしたことから、そのときは慰謝料請求をしないことにしました。

しかし、夫が女性との交際を解消せず過去数年にわたり不倫関係を続けていたことを知ったOさんは、その女性への慰謝料請求を決意し、当事務所の弁護士に御依頼されました。

弁護士の活動

不倫相手の女性の住所が不明であったことから、弁護士は、まず女性の住所等の調査を行いました。

調査終了後、弁護士は、女性医師に対して慰謝料300万円を請求する旨の書面を送付して交渉を開始しました。

女性は当初は慰謝料の減額を主張していましたが、弁護士が不倫の期間の長さや悪質性を指摘した上、300万円を下回る金額では合意できないため訴訟提起を検討せざると回答したところ、交渉開始から1か月以内に慰謝料300万円とする内容の和解が成立しました。

ポイント

裁判になった場合,不倫慰謝料の金額は、婚姻期間の長さ、不倫期間の長さ、不倫により離婚するに至ったか等を考慮して判断されます。

もっとも、現実に慰謝料請求を行う場合、獲得できる慰謝料の金額は、①証拠の強さ、②交渉の進め方、③相手方の経済状況、④相手方に裁判を避ける意向があるか、等のさまざまな事情により変わってきます。

そのため、より有利な解決を目指すには、事案ごとに交渉のポイントを見定め、できる限り多くの慰謝料を獲得できると考えられる方針を検討した上で交渉を行うことが重要となります。

本件の場合、相手方の資力が十分であったこと、相手方が裁判を避けたい意向を示したことなどから、ご依頼から１か月後には慰謝料として300万円を一括払いで獲得することができました。


※掲載中の解決事例は、当事務所で御依頼をお受けした事例及び当事務所に所属する弁護士が過去に取り扱った事例となります。